以前、私の職場の上司に、多くの人から信頼されているフィンランド人がいました。

彼はとくにイケイケな感じもしませんし、地味で、素朴な感じのする人です。

仕事もできる人でしたが、マネージャーという役割には、

人との接し方、インターパーソナルスキルというものも必要で、彼はその部分に特に優れていました。

ある日、同僚と、

「彼のコミュニケーションのいいところはどんなところだろう」と話をしていました。

そして、結論としてこんなことが浮かび上がってきました。彼は、

・EQ(エモーショナル・インテリジェンス)が高い

・アイ・メッセージで話をしている

エモーショナル・インテリジェンスとは、心の知能指数とも呼ばれています。

簡単に言うと、自分の感情を客観的に見ることができ、

それをコントロールして使いこなすことを指します。

そしてアイ・メッセージは、I(私)を主語にして伝える言い回しです。

「もっと早くやってください」と「もっと早くやってくれたら助かる」

の違いでしょうか。

この両方を混ぜて使うと、

「こんなになるまで、何をやっていたの?君は周りに心配をかけてるよ」

が、

「ここまでの経緯を知りたいんだ。何かあったのかと心配していたんだ」

に、変わります。

ニュアンスが違いますね。

私がこれ取り入れたとき、自分自身に変化を感じるようになりました。

それは一旦自分の中の感情を見に行く作業を通すことで、状況を少し俯瞰できること。

ちなみにその上司が使っていた、あってほしくないことが起ってしまったときのフレーズは、

「そんなことをして、僕を悲しませないでおくれ」

でした(笑)

「売り言葉に、買い言葉」になりそうなときに、参考にしてくださいませ。

この記事を書いた人

保志 和美
米国CTI認定プロフェッショナル・コーアクティブコーチ
国際コーチ連盟認定コーチ
国際NLP協会認定NLPトレーナー

☆外資系コンサルティングファーム、メーカー、投資銀行で15年以上の研修の経験を軸に、強みや魅力がいまいち見えてこない方、やっていることに違和感を感じている方にクリアに方向性を見つけるコーチングを提供。その方の優位感覚も使いながら、自信を持って前に進むお手伝いをしています。