私には苦手なものがたくさんあります。

大勢の人の中にいること、人にものをお願いするなど

ところで、苦手なものにどう対処するかを考えていたテニスのコーチのエピソードがあるんですよ。

たくさんの生徒を見ていて、うまくなる人と、そうでない人がいました。

特にバックハンドが苦手で、なかなか上達しない人。

「なぜなんだろう?」と、思って観察してみたところ、

うまくならない人には、ある共通点がありました。

 

「自分はバックハンドはうまくできない」

 

という思い込みがあったこと。

つまり、バックハンドがうまくならない人には、

「バックハンドが苦手だ」という意識が働いていたというのです。

そこでコーチは生徒にこんな提案しました。

 

「ボールの回転にだけ、意識を向けてください。どの方向に回転しているか、よく見てください」

 

するとほとんどの人は、ボールの回転に集中して、苦手意識が薄れ、

ボールを打ち返すことができたといいます。

この話から見えてくることは、

苦手意識が、自分の能力にフタをしてしまうということ。

スキーをするときにコースではなく樹木に目をむけると、

そこに激突してしまうと言われていますが、

失敗への恐れや苦手意識があると、実際にそうなってしまうことがあります。

「ふとした拍子にできちゃった!」

「たまたまできちゃった!」

というのは、苦手意識がないまっさらな状態で起こったりします。

これは仕事にも、趣味にもあてはまることがあります。

意識の向け方をちょっと変えると、

できることの枠は広がるという例かもしれません。

この記事を書いた人

保志 和美
米国CTI認定プロフェッショナル・コーアクティブコーチ
国際コーチ連盟認定コーチ
国際NLP協会認定NLPトレーナー

☆外資系コンサルティングファーム、メーカー、投資銀行で15年以上の研修の経験を軸に、強みや魅力がいまいち見えてこない方、やっていることに違和感を感じている方にクリアに方向性を見つけるコーチングを提供。その方の優位感覚も使いながら、自信を持って前に進むお手伝いをしています。