長続きの秘訣 白でもあり、黒でもある柔軟性の具体例

昨日、身内の法事があり、都内のお寺に行ってきました。

そこの和尚さんがしてくれた話が面白かったので、ここに書きます。

そのお寺のご本尊はお釈迦さまで、本堂に堂々と鎮座していらっしゃいます。

ところが、その後ろの布に隠れて、もう一体違うご本尊(観音さまらしい)がいるというのです。

つまり、信仰の対象がふたつも!その事情はこんなものでした。

ずっと昔、1600年代に権力者が変わり、宗派を変えないと「焼き討ちにあうかも?」という事態になってしまいました。

悩んだ末、お寺は存続をかけて(表向き)宗派を変える決断をしました。

新しいご本尊を迎えて安置して…

「じゃあ、今までお世話になったご本尊はどうするよ?」

ということに当然なるのですが、ポイすることなどできません。

そこでひっそりとバレないように、ニューご本尊の後ろに隠して置いたというのです。

そうすれば表向きはお釈迦さまに向かっていますが、裏の観音さまも信仰対象として残せる。

会社で言うと、社長が会長職に就くみたいな感じですかね。

さらにわかったのですが、実はそのお寺の敷地内には神さまをまつるホコラまであったのです!

しかも、手入れをして最近ちゃんと建て替えまでしています。

これって相談役?

こういう話をするとヨーロッパの人は結構不思議がります。「八百万の神」という発想が珍しいので。

ただ、こうしてこのお寺が長く存続してきたのは、時代が変わっても柔軟に対応したことがあったのです。

ギッチギチにするのではなく、時にちょっとユニークな方法で難を逃れてきました。

多少ゆるみがあって、多様性OK、という方が長続きの秘訣だったのかもしれません。

https://www.youtube.com/watch?v=2oVHC-Bx1hs

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください