バケツとひしゃくの話の続き
『バケツとひしゃくの理論』というものがあります。
10年くらい前に出たこの本には、ネット上でストレングス・ファインダー(自分自身の強み診断テスト)にアクセスできるIDがついていて、それなりに売れたと記憶しています。
バケツとひしゃくの理論とは、だいたいこんな内容です。
誰でもバケツとひしゃくを持っていて、バケツには水を入れることができます。
水は人から認知されると増えていきます。「素晴らしい発言だったね」とか、「あなたに勇気をもらいました」とか。
相手のバケツを満たせば、自分のバケツもおのずと満たされます。
ところが、私たちはひしゃくも持っていて、こちらは人のバケツから水を汲み出します。汲み出し方は簡単で、何かネガティブなことを言えばいいのです。
そしてこの話には誰が言ったのかはわかりませんが、本に書かれていない続編があるのです。
それは天国と地獄の話です。
地獄の住人はバケツに水が入っているのにもかかわらず、それをうまく飲むことができずのどを乾かし、疲れています。
持っているひしゃくの柄が長すぎて、自分ではうまく飲めないのです。
一方天国の住人は、同じバケツとひしゃくを持っているのに、とても満足しています。
彼らは自分のバケツの水をひしゃくにとって、のどが渇いている人に飲ませてあげていたのです。
すると自分が水が飲みたいとき、誰かが同じようにひしゃくで水を飲ませてくれました。
この話はいろいろに解釈できますが、どうやら自分の持っているリソースは人と分かち合うことで全体の幸せになるというのが大筋の意味でしょうか。
そして誰かがひしゃくで水を飲ませてくれるのを想像すると、なんとも嬉しい気持ちがあふれてくるという風にもとれそうです。
https://www.youtube.com/watch?v=aIY3T3hmdhI