腕の腫瘍で、入院→手術→退院
私の腕にはちょっと見ただけではわからないコブがあります。
8年くらい前にマッサージに行って、施術中にたまたま見つかったものでした。
「ここにコブがありますね」と言われて。
あまり気にしないでいましたが、ある日、近所の整形外科を受診してみたら、
あれよあれよという間に、レントゲン、血液検査、MRIと続き、
「これは一度、専門的な病院で診てもらった方がいい」
と言われ、都内の大きな病院を紹介されて切開生検ということになりました。
「コブを外科手術でとって検査しましょう」ということですね。
私にとっては初めての入院で、いろいろなことが興味津々でした。
「病院のお風呂はどうなっているんだろう?」とか
「入院したらどんな気持ちになるんだろう?」とか
そして実際に見えてきたのは、私が知らなかったリアルな病院の日常でした。
治療しながらコツコツ試験勉強をしてた隣のベッドの人
それを見守る家族
患者を起こさないように夜中に懐中電灯を持って、忍者のように点滴を何度もとり替えに来てくれた夜勤の方
軽いノリの先生
スゴい数の手術室(手術する所まで歩いて案内されたのですが、そのフロアには手術室がズラーっとありました)
何もかも初めてづくしの中で、特に興味津々だったのが全身麻酔でした。
胃の検査なんかで使う鎮静剤とは、どう違うのかしら?
実際にかかってみると、本当に意識を失うんですね。
夢も見ないし、時間の感覚もない。
鎮静剤だと話す声とか、起こっていることが、ところどころわかったりしますから。
私は点滴と、口からガスを入れる方法だったそうですが、それもまったく気づきませんでした。
手術が終わると、名前を呼ばれて目を覚ます時間です。
その時の私の第一声は、
「た、たこ焼きが食べたい…」
たこ焼き、そんなに大好きじゃないんですけど…
「水が飲みたい」ならまだしも、麻酔で体質に変化があったんでしょうか。
切った腕のコブは神経線維腫という良性腫瘍で、予定通り4泊5日で退院することができました。
忍者のように痛み止めの点滴を次から次へと変えてくれた看護師さんのおかげで、
ほとんど痛みを感じずにすみました。ありがたいことです。
とったコブは保存して、今後の研究の役立ててもらうことにしました。